個人事業主は開業届が必要?提出のメリットや登記登録との違いとは?

会社を設立したら登記登録を行いますが、個人事業主が開業した場合はこのような登記の必要はありません。 本コラムでは個人事業主として事業を始める際の手続きを紹介します。

個人事業主は開業届が必要?提出のメリットや登記登録との違いとは?

個人事業主として事業を始める際は、開業届を提出します。開業届提出によるメリットや手続きに必要な書類を解説します。

個人事業主になったら開業届を提出

個人事業主とは、法人を設立せずに「個人で独立した継続的な事業所得を得ている人」のことです。
個人事業主として新たに事業を開始した場合は、原則として1ヵ月以内に管轄の税務署へ開業届(正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」)を提出します。

税務署に開業届を提出することで個人事業主になれます。
開業届は国税庁のホームページからダウンロードできます。
なお、提出時の手数料はかかりません。

開業届が必要な理由とは?

(1) 節税が可能となる

開業届を提出すると、確定申告の際に節税効果が高い「青色申告」による申請ができます

開業届を出していないと、青色申告ができずに納める税金が高くなってしまいます。

(2)社会的信用につながる

開業届があると社会的信用を得られやすく、屋号で銀行口座を開設したり、金融機関から融資を受けたりする際の審査が有利になる場合があります。

(3) 商号登記・商標登録が可能となる

開業届を提出する際に付けた屋号は商号登記または商標登録ができます。

開業届に記載する項目は?

開業届の提出時に添付するもの

商号登記をする

開業届とは別に、商号(会社名)を法務局に登録することができます。
これを商号登記といいます。
申請には、オンライン申請・書面申請の2つの方法があります。
書面申請には、通常の書面申請の他に「QRコード(二次元バーコード)付き書面申請」による方法があります。

詳しくは、下記の法務局のホームページをご覧ください。

商号登記のメリットとは?

(1) 信頼性の向上

屋号や代表者氏名等の情報を一般に公開できるため、きちんと事業を行っている個人事業主であることを証明できます。
そのため、銀行口座の開設をする場合などに有利です。

(2) 法人化がスムーズ

法人化したときも同じ屋号をそのまま使えます。

商号登記のために準備するものは?