【産後パパ育休】育休期間中の給付金が満額支給に!引上げはいつから開始?

男性の育児参加を進めるための「産後パパ育休」制度。
この制度を利用した場合、育休期間中にもらえる賃金が実質満額になる予定です。

この記事の目次

「産後パパ育休」とはどんな制度?

2022年10月から、「産後パパ育休」制度が始まりました。

この制度は、子どもの誕生から生後8週間までの期間に父親が最大4週間育休をとれるというものです。

4週間の育休は2週間×2回のように、分割で取得することも可能です。

「産後パパ育休」期間中は、通常の育休と同様に賃金の67%が支給されます。

【産後パパ育休】給付額が”実質満額”って本当?

岸田総理は3月17日の記者会見で、子ども政策に関する会見を行い、育児制度の充実に向けた方針を発表しました。

その中で、「産後パパ育休」の給付金が引き上げられることが発表されました。

現在、「産後パパ育休」中4週間の給付金は賃金の67%ですが、今後は80%程度に引き上げる方向で調整されます。

育休中は医療保険や年金など社会保険料が免除されているので、実質100%補償されることになります。

 

また、育休中の女性に対しても同様の措置が検討されています。

男性の育休取得率は2021年度でわずか14%と低いですが、その最も多い理由が「収入の減少」であるとされています。

今回の措置によって積極的に育休を取る男性が増えると期待されます。

【産後パパ育休】賃金引上げの開始時期は?

育休中の給付金が賃金の80%程度まで引上げられる時期については未発表です。

令和5年度の途中から実施されるかもしれません。

【産後パパ育休】知っておくべき支給要件 は?

雇用保険の被保険者の方が、「産後パパ育休」をした場合に、一定の要件を満たすことで給付を受けられます。

給付を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。

【支給要件】

(1)休業開始日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある(ない場合は就業している時間数が80時間以上の)完全月が12か月以上あること

(2)休業期間中の就業日数が、最大10日(10日を超える場合は就業している時間数が80時間)以下であること

【産後パパ育休】申請に必要な手続きや書類は?

「産後パパ育休」の給付の手続きは、自分ではなく職場が行います。

職場の事業主が「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」などを、支給申請を行う日までに事業所の所在地を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)に提出します。

出生日(出産予定日前に子が出生した場合は出産予定日)の8週間後の翌日から起算して2か月後の月末までの間が申請期間です。

「「産後パパ育休」を取得した→事業主が上記の証明書をハローワークに提出→給付金が給付される」という流れです。

【産後パパ育休】事業主がハローワークへ提出する書類および資料は?

「産後パパ育休」の給付金を申請するとき、事業主は以下の書類をハローワークに提出します。

「産後パパ育休」利用者は、母子手帳の写しや「出産予定日」を確認できる書類などを職場に提出しましょう。

【必要書類】

(1)育児休業給付受給資格確認票・出生時育児休業給付金支給申請書

(2)雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書

※(1)はハローワークインターネットサービスからダウンロード可能。(2)はダウンロードできないので来所または郵送で取り寄せます。

【その他添付書類】

  • (出生時)育児休業申出書の写し
  • 母子手帳の写しなどの育児を行っている事実が確認できる書類
  • 「出産予定日」を確認できる書類
  • 休業開始時賃金月額証明書に記載した期間の賃金台帳および出勤簿
  • 出生時育児休業期間を対象とした賃金台帳および出勤簿
  • 振込先確認資料(通帳またはキャッシュカードの写し)

産後パパ育休を利用する時に必要な書類

出典:厚生労働省